コンドミニアム価格の２倍のローンを払うタイ人
今、タイの若いＯＬやビジネスマンらは、駅近のコンドミニアムやエコカーを持つのがステイタスだ。ＢＴＳや地下鉄の沿線で新築物件を探し、昨年の１台目減税の際は、この手の若い人も予約に走った。
コンドミニアムが先か車が先か、そのあたりはわからないが、同時に購入できればそれに越したことはない。給料が２万バーツほどのタイ人で同時に、というなら例えば、コンドミニアムのローンが８０００バーツ、車のローンが４０００バーツほどが精いっぱいだろうか。
先日、タイ人向けの広告で目に入ったのは、ホンダのシティーの広告。「負担が少ないローン」という題で、１ヵ月３４０３バーツという設定金額だ。頭金は８９９９９バーツ必要だが、ローン額は破格だろう。60万バーツほどの車のはずだが、いったい何年の返済になるのだろう。今まで８年以上というのは聞いたことがないが、それ以上ということか。しかし、８年も乗っていたら、そのうち、新シティーの次のさらに新シティーが出ているよね。
さて、コンドミニアムでも最近、あるタイ人が買った330万バーツほどの物件で、ローンを組んだのが290万バーツ。それを20年の返済で、全体の支払いは600万バーツに達する。
日本なら、え～、330万の物件を600万も払うなんて、バカげている、というかも知れないが、タイ人はローンでしか払えないわけだからその選択しかない。金利も今や６％ほどで、住宅は低金利という認識のある日本人にしたら恐ろしいほどだ。そんなばかげたことはしないで、ずっと賃貸で過ごせばよいのに、とも思うが、買ってしまえば自分のものになるし（例えローンが95％残っていても登記上は一応、自分のものになっている！）、毎月の返済額は、アパート代で毎月支払っていることを考えれば、20年後には返済がなくなるし、その時に売却してしまえば利益にもなる。プラスに考えるんですねタイ人は。
しかし、買ったコンドミニアムをローンで２倍の額を20年かけて返していくなどというのは、どう考えてもナンセンスという気はしますが…。 （Ｍ）
2013年8月20日 タイ自由ランド掲載
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